旅するということ

つれづれ

私は旅が大好きです。誰かと旅することもあるし、一人で旅することもある。

中でも一人旅は、「やめたいのにやめられない」中毒みたいになっている。

子供の頃、大好きだった映画はインディアナジョーンズで、冒険・探検の魂にドキドキした。大人になってから観てもあの感覚は変わらない。私は埋立地育ちの都会っ子だから家の周りにはキレイに整えられた緑だけがあって、野山や森なんてなかったけれど、思い返せば立ち入り禁止の池(埋立予定地)でタコ糸にスルメをつけてザリガニ釣りとかしていた。公園の小さな山で冒険ごっこもしたし、隣町まで自転車で行くのも探検心からだった。ズッコケ三人組という本が大好きで、小学校の図書館に置いてあるズッコケシリーズ棚は隅々まで読みつくした。

昔からそんなだから、冒険や探検=旅を、非現実的とは感じていなくて、現実的なものとして捉えている部分があるのかもしれない。旅は現実逃避というけれど、私にとっては旅こそ現実で、リアルな世界だと思っている。むしろそう思いたいのかな。女性の一人旅?すごいねぇとよく言われるけれど、現実だからすごいもなにもない。もちろん痴漢にあったり、男性より不利なこともあるけれど、それもそこに在る現実の社会なのだと。

頭で何か思想をめぐらせるよりも、「現地に行って見たらわかる、実際はこうなのかー」という「行ったもの勝ち」という考え方が私。実際見てみないとわからないことは世の中の大半だと感じているし、そうしないと納得しない性なんだろうな。

「現地のコトを知る」この点で一人旅がやめられない。なにしろ一人だと現地の人があれこれ世話を焼いてくれるから、リアルな現地に触れやすい。現地の人はもちろん世界中の旅人など様々な人と出会えるチャンスが誰かと一緒の旅よりも数十倍上がる。

そして何よりも自由!

自分次第ですべてが決まる。なにをするにも自分で決められるし、信じるのは自分。自分の心の強いところも弱いところも気づくことができる。私は初めての異国に行くと、ワクワクがとまらない、それは赤ちゃんと同じ感覚だと思う。見るものすべてが新しく、未知の世界で、言葉が通じないとなおさらニューワールド感を味わえる。赤ちゃんって可能性に満ちているでしょう、旅もいかようにも可能性が広がるの。好奇心のままに赤ちゃんのように旅をする。特に途上国の田舎の村を訪ねたりすると、村人は日本人とか先進国とかわかっていないから、私を外国人扱いすることも指さしたりすることもなく、ただただ同じ人間であるっていうことを受け入れてくれる。ごくごく普通に、自然にそこにいる、という感覚で入っていけることもある。そこに国境はないんだと!

旅をしていると、人や文化に感動するだけではなく、自然にも感動する。地平線の見えるキレイな海に大の字になって浮かんでいると、地球に寝そべってるんだぁ!という感覚になって、青空と太陽と海と大地に心の底から感謝する。地球を感じさせてくれるのが旅だ。そういう経験を繰り返しているから私はエコやエシカル、環境にいいものについて考えるようになったのかもしれない。どんな旅であっても、すべては経験になるし、いまの私をつくっている重要な要素です。淋しすぎて心が折れることもあるけれど、それを通りすぎた時に、自分に恋しちゃう!ってくらい自信がつく。実際心の中で叫ぶことも多いけど!
これからももっともっと知らない世界を見たいと思う。


*REVOLVER dino network 投稿 | 編集